10月28日に船橋競馬場で実施した66回目の平和賞。地方交流戦の2歳重賞で、ここ数年だけでも、昨年はのちの全日本2歳優駿の勝ち馬ヴァケーション、一昨年はのちの東京ダービー馬ヒカリオーソが制しているレースです。
全頭パドック↓
速報でもお伝えしたように、優勝は本田正重騎手が手綱を取った1番人気マカベウス(船橋・米谷康秀厩舎)。南関東と北海道で7つの重賞を獲得した女傑ショウリダバンザイの愛息です。
マカベウスにとっても、米谷調教師にとっても、母としてのショウリダバンザイも、うれしい重賞初制覇となりました!
結果と動画はこちら。
レースは、スピードの違いでジョーロノが先頭に立っていくと、2番手にサウスワールド、3番手にフォルメッシ、その後ろにはコンモートフーガとハートプレイスが続き、マカベウスはそれらを見る形。先団の馬たちが固まる展開で、結果的には上位に来る馬たちはここまでのポジション。
マカベウスは内を追走していき、3コーナーから一気に進出すると、直線に入るところでは外に持ち出し、前を行く馬たちに並ぶ間もなく抜き去りました。最後はメンバー中最速の38秒6の脚を使い、2着のジョーロノに1馬身半差、3着には北海道のハートプレイス。勝ちタイムは1600m1分42秒8(やや重)。
米谷調教師
「月並みですけど、ホッとしています。中団くらいにはつけて欲しいと言っていたので、安心して見られる位置取りでした。終いは確実に伸びてくる馬なので、道中はあの位置にいて4コーナーでは射程圏内に入れていたので、直線を向いた時には勝てるなと思いました。
毎回思っていることですが、カッコいい跳びをする馬なので、見ていて楽しくなります。
前走後からも調教は緩めることなく、最終追い切りもハードにこなしての馬体重は+14キロでした。見た感じでも馬体にボリュームが出たので、重め感は全くなくて不安はなかったです。
この後の状態自体でハイセイコー記念の予定で、その後はまだ未定です。
(米谷調教師も重賞初勝利)いろいろな思いはある馬になると思います。今年5月に自分の師匠(佐藤賢二調教師)が亡くなったので、引き継いだ馬たちも勝たせたいという思いでやっていますが、自分のところからデビューした馬で初重賞を勝てたことと、地元の船橋競馬場で伝統のある平和賞で勝てたのもうれしいです。
自分の中では来年クラシックをにぎわせてくれる馬だと思っているので今後も応援してもらえればと思います」
本田騎手
「新馬戦以来でしたが、馬は元気が良くなりましたね。指示は、前と離れすぎないようにと言われていました。ペースは流れなくて、当初は外を回ってでも勝てるなと思ったので外に出そうとしたのですが、ペースが流れなくて出すところもなかったので、腹をくくって内をついて進めましたが、結果的にはいい競馬ができました。
手応えははずっとあったので開けば勝てるなと、直線はすごい脚を使ってくれました。今日は絶対に勝たなくてはいけないレースだったのでうれしく思います。距離は延びてもいいしクラシック向きですね。
多くのお客様の前でこの馬の走りを見て欲しかったですが、今はこういう状況なのでテレビの前で応援して頂ければうれしく思います」。
また別の本田騎手への取材インタビュー
「返し馬で勝てるなと思っていました。背中が柔らかくていいし、雰囲気があります。まだとぼけて幼いですが、競馬は幼さがなくて大人びています。
今日はちょっと内枠というのは気になっていました。包まれて負けたくなかったので、4頭でも5頭でも外に出して、安全策で勝とうかなとも思ったのですが、前が壁になっても馬はひるまずに、今後のことを考えてもいい競馬はできました」
担当の外山厩務員は2012年クラウンカップをキタサンツバサで制して以来の重賞勝ち。
ゆかり深い生え抜き馬から、スケールの大きな馬が誕生しましたね!
ウェブハロンのマカベウス記事はこちらです。
平和賞優勝おめでとうございます。
マカベウス 2歳牡馬
馬主 梶本尚嗣様
生産 タイヘイ牧場様(新ひだか町)
父 ゼンノロブロイ、母 ショウリダバンザイ、母父 プリサイスエンド