全頭パドック↓ (ガラケーの方は
こちら)
レース結果
レース映像
ということで、昨日行われた埼玉新聞栄冠賞(浦和1900m)は、9歳馬カキツバタロイヤル(船橋・函館一昭厩舎)が中野省吾騎手の手綱で優勝しました。
カキツバタロイヤルにとっては埼玉新聞栄冠賞5度目での優勝、
2012年川崎マイラーズ以来3年5か月ぶりの勝利、
通算重賞6勝目(南関東4つ、笠松時代に2つ)、
中野騎手にとってはデビューから7年目での待望の重賞初制覇。
昨日の馬体重は436キロ。いつも420キロ台から30キロ台の体で、重賞メンバーの中に入るといつも一番と言ってもいいくらいの小柄。それでも食欲旺盛なタイプだけに、太り過ぎないように気をつけて仕上げられているのは、今も昔も変わりません。
パドックで武川厩務員に引かれてのんびりと周回するシーンもすっかりお馴染みになりました。
レースはタイムズアローがゆったりしたペースで逃げる形になり、カキツバタロイヤルは中団前を追走。
カキツバタロイヤルは向正面半ほどから追いっぱなしになりましたが、それでもバテないのがいいところ。最後は外に持ち出すと、前を行く馬たちを鋭く一気に交わし先頭でゴールイン。勝ちタイムは1900m2分2秒0(良)。
2着はガンマーバースト、3着がタイムズアローでした。
ガンマーバーストは最近もう少しの成績でしたが、相性のいいこのレースでまた輝きましたね。今後も引き続き期待をしております!
中野騎手 「勝てなくて悔しいこともありましたが、やっと勝ててよかったです。スタートはいつも通りでしたが、向正面から追わされる形でした。でも、追ってバテないので、この馬には合っているみたいです。
道中の手応えはあまりなかったんですが、直線を向いたら今まで何で進まなかったの?って思うくらいにガツンときて、トモ脚とかの動きはすごかったですね。並ぶ間もなく抜け出してくれました。
(カキツバタは)先輩って感じで、(ゴールに)連れていってもらっている感じです。じじいですけど、まだまだやってくれると思います(笑)」
あっ、優勝インタビューの『じじい』発言のとき、馬主様の方をチラリと見たら、笑っていらっしゃったので、ここにも書いてみました(笑)。
函館調教師 「泣いちゃいそうだね。まだ若くて無駄な力を使わない馬。ここまで長く活躍してくれるとは思わなかった」
検量前の様子↓ (
ガラケーの方)
口取り前の様子↓(
ガラケーの方)
カキツバタロイヤルが9歳になっても南関東の一線級で常に高いレベルで走り続けられるのは、馬自身の強さやタフさはもちろんのこと、無理をさせずに大事に使われきた佐野オーナー、ケアをしっかりしてきた函館調教師や武川厩務員、調教パートナーの新人・臼井健太郎騎手など関わる人たちの力も本当に大きいでしょう。チーム・カキツバタ、すばらしいです。
「すごくうれしいね。よく走ったなって言ってあげたい。人にこびないし勝気で弱音をはかないところはすごい馬だなって思うし、若い頃と変わらないね」と担当の武川厩務員。
調教パートナーの新人・臼井騎手にとっては関わった馬で初めての重賞制覇、自厩舎の馬ですから喜びは大きいでしょう。騎手候補生時代から偉大なるカキツバタ先輩に騎乗してきたのは、臼井騎手にとっても財産ですね。
「カキツバタにとって久しぶりの勝利だったので本当にうれしかったです。ゴールした瞬間は鳥肌が立って、その後は涙が出そうになりました」(臼井騎手)
そして、カキツバタロイヤルを生産された山田政宏さんと奥様(日高町)。ご夫婦で牧場を営まれています。写真はかなり前に撮らせて頂いたものですが、この場所でカキツバタロイヤルは育ったんですよねぇ。東京ダービー馬マカニビスティも。
「いつ以来になりますか?やっと勝てましたね。よく頑張ってくれて……本当にうれしいです。関係者の皆さんに感謝ですし、中野君も重賞初制覇でよかったです。まずはゆっくり休んで、また次走以降、無事に精一杯走ってくれるだけでもう十分です」と山田場長。
どんなに頑張っても、どんなに努力をしても、報われないことが多い世界……。勝つことが本当に本当に大変だからこそ、こういう瞬間は心からこみあげてくるものがあります。
競馬においても、人の生き方においても、カキツバタロイヤルからさまざまなことを教えてもらったような気がします。まさしく、カキツバタ先輩!ですね(^-^)
コツコツ、コツコツ、コツコツ、競馬人生はどこまで続いていくのでしょうか。
カキツバタロイヤルの走りを見続けられること、わたしたちファンもすごく幸せです。
埼玉新聞栄冠賞おめでとうございます!
カキツバタロイヤル 9歳牡馬
馬主 佐野恒久様
生産 山田政宏様(日高町)
父 ロイヤルタッチ、母 ホウヨウリリー、母父 アンバーシヤダイ
船橋・函館一昭厩舎