金盃出走14頭の中で南関生え抜き馬は4頭。その中で、キスミープリンスとサブノクロヒョウは久しぶりに重賞の舞台に上がります。
浦和の大将キスミープリンス(今野忠成騎手、浦和・小久保厩舎)も早いもので9歳になりました。さかのぼると、鎌倉記念は浦和勢12年ぶりとなる2歳重賞レースを制し、東京ダービーは浦和勢10年ぶりの出走、ジャパンダートダービーは浦和勢初出走を果たしました。
ここ数年の浦和生え抜き馬の活躍は皆さんもご存知のこと。その口火を切ったのがキスミープリンスと言っても過言ではありません。キスミーの存在、本当に本当に大きいんです。
今回は2年前のサンタアニタトロフィー(6着)以来となる重賞挑戦。
この中間は自厩舎で入念にトレーニングを積んできたそうです。
「脚元も落ち着いているのでかなり攻めたし、馬も元気が出てきていい仕上がりだよ。今はゆったりいける長距離戦の方がいいと思うし、右回りもいい。もう一回いい競馬をさせてあげたいね」と、東京ダービー馬ラッキープリンスやクレイアートビュンなどを手掛けてきた橋本厩務員。
最近の成績からも人気は低くなるでしょうが、地力があることは関わる人たちが口にしているだけに、現状で人気上位馬にどのくらい食らいつけるのか興味深いです。今日で41戦目、意外にも今野騎手は初騎乗です。
「じっと我慢をしていって、4コーナーで4、5番手くらいのところにつけられれば、直線では伸びてくれると思う」(小久保調教師)。
そして、今年4歳になったサブノクロヒョウ(和田譲治騎手、大井・阪本厩舎)は、昨年の戸塚記念(6着)以来となる重賞挑戦です。クラシック全てに出走して奮闘しました。京浜盃、羽田盃、東京ダービー、ジャパンダートダービー。そして、黒潮盃、戸塚記念。
その後は放牧休養に出て、今回は叩き3戦目となります。「精神的な成長は感じさせますね。前は運動中に立ち上がったり跳ねたりヤンチャでしたが、今はだいぶ我慢ができるようになって落ち着きが出てきました。背中の感じはこれまでで一番いいと思います」(山内調教師補佐)。
「目に見えない疲れもあったようで、この休養はとてもいい時間になったね。折り合いはつきすぎるくらいの馬だから長距離は合うと思う。ペースは上がらないだろうからうまく対応してある程度のポジションにはつけていきたい」(阪本調教師)。
今回は52キロの斤量で、和田騎手はテン乗りとなります。和田騎手がどうエスコートするのか楽しみです。