南関東牝馬クラシック2冠馬アクアリーブルと京浜盃馬ブラヴールを管理していた佐藤賢二調教師がお亡くなりになって2週間。アクアリーブルは牝馬クラシック3冠馬の称号を目指し、ブラヴールは東京ダービー馬の栄誉に向けて、それぞれが歩み始めています。
牝馬クラシック2冠馬のアクアリーブルは、米谷康秀厩舎所属として、関東オークスに向かっていきます。
「オーナーさんもファンの人たちも自分も、牝馬クラシック3冠という大きな期待があるので、結果を出したいです。関東オークスのメンバーはまだ発表されていませんが、中央馬が強いというのはわかっています。でも、いつもの賢二先生の決まり文句で、『中央の馬に一矢報いたい』と言っていたので、それがやれれば最高です。
先生の遺志を受け継いでレースに向かうことになるので、後悔だけはしたくありません。担当者も引き続き高橋厩務員、調教も聡紀(山本聡紀騎手)と、先生がアクアリーブルで成し遂げたかったことを、所属は自分の厩舎に変わったとしても、先生から学んできたことを生かしながら体現できればと思っています。
これからもアクアリーブルなど先生の所にいた馬たちは佐藤賢二の名前が常についてくると思います。先生の名前を残していけるように、先生が悲しまないレースができるように、頑張っていきます」(米谷調教師)。
京浜盃馬ブラヴールは、同じ船橋の佐藤裕太厩舎所属になりました。
「最初にオーナーさんからお話しを頂いた時には、賢二先生が亡くなってまだ整理がつかない時だったのですぐにお返事はできなかったのですが、その後にまた改めて、『賢二先生と若い時に苦楽を共にしてきた弟弟子の楠さん(楠新二厩務員)のいる厩舎で』というお声をかけて頂きました。
ブラヴールは12日に厩舎に入り、本橋孝太騎手とも相談をしながら東京ダービーに向けていこうと思っています。1頭の馬をレースに送り出すということに変わりはないですし、楠さんもついているので、気負うことなくやっていこうと思います。
賢二先生が手掛けられたセレンとチャームアスリープは船橋競馬場の歴史を築いてきた馬たちで、子供のブラヴールはその重みを背負って走っている馬なので、敬意を持って管理していきたいです」(佐藤裕太調教師)。