桜花賞のトライアルレース、3歳牝馬重賞ユングフラウ賞。1着馬から3着馬までに桜花賞への優先出走権が与えられます。この大事なレースに集結したのは12頭。
全頭パドック↓
この日、中央競馬で走っていたクロフネ産駒ヴァージナルが誘導馬デビューをしました。ヴァージナルは初心者マークを着用。お隣にいる大ベテランのスノーマン先輩はチョコレートカラーの装飾。
ユングフラウ賞は、東京2歳優駿牝馬を優勝した2歳女王レイチェルウーズ(船橋・林正人厩舎)が、本田正重騎手を配し、危なげない走りで1番人気に応えました。5戦5勝と負けなし。すごい生え抜き牝馬が出てきましたね〜!!!
レースは、中央からの移籍緒戦だったボンボンショコラがハナに立つと、エンジェルパイロが2番手。3番手以下には、レイチェルウーズやテーオーブルベリーなどが続き、先頭から後方まで縦長の展開。
レイチェルウーズは4コーナーでボンボンショコラの外から並んで一気に交わすと、そのまま余裕たっぷりに後続との差を広げて快勝。勝ちタイム1分28秒2(良)は、ユングフラウ賞が準重賞から重賞に格上げされて以降の12回で最速タイム。
検量前では、「強い」という言葉が至る所から聞こえてきました。
1馬身半差で2着に7番人気アクアリーブル、3着には11番人気ポピュラーソングが入り、後方から脚を伸ばしてきた人気薄が2着と3着に入り、桜花賞への優先出走権をつかみました。船橋所属馬たちが1着から3着までを独占。
レイチェルウーズの母は中央から大井に移籍してきたハタノガイア。アクアリーブルの母アスカリーブルは南関東牝馬クラシック2冠やグランダムジャパン古馬シーズン連覇など大活躍した名牝。ポピュラーソングの伯父は重賞ウイナーのブルーホークです。ゆかり深い馬たちが桜花賞への権利をゲット。
今回は3頭のレース後の姿を撮影しています。↓
本田騎手
「人気に応えられてホッとしています。スタートも速い馬なので初めての浦和コースも気にはしていませんでした。理想的なポジションにつけられて、道中は砂をかぶりながら折り合いも問題はなく、(勝負所では)どこは開くだろうなと思っていました。真面目な馬で展開に注文がつかない所がいいですね。距離は課題ですが、次の1600mは問題ありません。
440キロ台の小柄な馬で、乗っていても細い感じはします。乗り味がいいとか背中がいいとかそういう部分での特別な所はありませんが、真面目で気性がいいし、センスもいいですね。言うことをちゃんと聞いてくれるので競馬もしやすいです。
まだ負けていないということで、これだけのプレッシャーを感じられるのは騎手としてもありがたいことです。でも、僕は競馬だけですが、いつも調教に乗っているたっちゃん(山口達弥騎手)や眞保厩務員の方がもっとプレッシャーを感じていると思います」
林調教師
「今回はうれしいというよりもホッとしています。先行していく有力馬が多かったので、この中で2番手グループは取りたいと騎手とも話しをしていたので理想的でした。あの流れについていって、他の馬たちは潰れていますから。一番心配だったこの時期の56キロも問題はありませんでしたね。
まだ弱い部分があるので調教では無理をさせずにセーブ気味にやっているので、少しずつ強化していければ。完成時はどんな風になっているのかはまだわからないです。
音に敏感な所があってテンションが高くなる時もあるので、ゲート裏までは3枚のメンコを着用していますが(レースでは1枚)、普段から精神面は堂々としているので、洗い場での佇まいを見てもとても雰囲気のある馬ですよ」
この後はもちろん桜花賞、そして、東京プリンセス賞に向かう予定ということですが、気になるそれ以降のことは……。早くも報道陣から「東京ダービーは?!」という質問も出ていましたが、現段階では距離のことがまだわからないので、東京プリンセス賞の結果次第でそれ以降のことは決めたいということでした。
スピードとレースセンスを兼ね備えた5戦5勝負けなしのレイチェルウーズ。これからこういう肩掛け姿を何回見せてくれるかな(*^-^*)
生え抜き馬からものすごい馬が出てきてくれました。このまま何より無事に、ですね。
担当の眞保厩務員はレース前に「早くホッとしたい」と言っていましたが、今はホッとされたでしょうか。お疲れ様でした!(この時にサポートしていたのは、藤平厩務員)。
ユングフラウ賞優勝おめでとうございます。
レイチェルウーズ 3歳牝馬
馬主 菊地昌廣様
生産 ラツキー牧場(新冠)
父 ヘニーヒューズ、母 ハタノガイア(大井卒業生)、母父 ブライアンズタイム