今開催に行われた黒潮盃は大井生え抜き馬ブラウンレガート(大井・阪本厩舎)の圧勝に終わりましたが、ブラウンレガートの大井生え抜きの偉大なる先輩が、9歳ゴーディー(大井・赤嶺厩舎)です。
2010年7月29日に大井競馬場デビューしたゴーディー。↓
デビュー戦からずっと貞広厩務員が手掛けています。
「ここまでの長い付き合いになるとは思わなかった。本当に頑張ってくれている、すごい馬だよ」と赤嶺調教師も言っていますが、この時から7年……。
たくさんの興奮や感動をプレゼントしてくれています。
2012年8月1日サンタアニタトロフィーで赤嶺亮騎手とともに重賞初制覇↓
脚部不安で長期休養に入った時期もありましたが、これはあくまでも大事を取ってのものということで、無理はさせずに十分すぎるくらいにゆっくり過ごしてきたことも功を奏して、完全復活!
復帰後、武蔵野オープンは4年連続出走で、3勝2着1回と相性抜群です。
昨年のインタラクションカップではルックスザットキルが優勝と誰もが思ったところから、あきらめないで懸命に伸びてきて、最後に差し切った姿には心が震えました(ルックスにとってはとても残念でしたが)。
そして……。
今年7月26日のサンタアニタトロフィーを的場文男騎手とのコンビで逃げ切り勝ちを収め、自身が制した思い出のこのレースを5年ぶりに制しました。かつて、こういう馬っていたのでしょうか……。5年ぶりに同じ重賞レースを勝った馬は……。
全頭パドック↓
ゴーディー&キスミープリンス@9歳、ムサシキングオー@8歳。南関東生え抜きレジェンドパドック↓
夏が得意のゴーディー、パドックでは威圧感たっぷりと、ギラギラしていていたのが印象的でした。
60歳の的場文男騎手と9歳ゴーディーのギラギラコンビ(^-^)
返し馬もじっくりと↓
レース結果
レース動画
最近のゴーディーのレースは、9歳になってスピードが増しているかのような走り。抜群のスタートを切り、二の脚も速く、楽に先頭で進めていきました。2番手にはノーキディングがピタリと追走。
ゴーディーは前半1000m60秒7で通過。3コーナーから後続との差を広げていき、最後の直線に入ると独走。後方から一番の上がり38秒9の脚で2着に突っ込んできたコンドルダンスに4馬身差をつける圧勝でした。3着も後方から脚を伸ばしてきたトーセンハルカゼ。勝ちタイムは1600m1分41秒0(良)。
「楽なペースではなかったのにゴーディーすごい」という声が、レース後には他陣営からも多く聞こえてきました。
ゴーディーは皆さんもご存知、今では非常に珍しくなったサラ系で、アラブ血量14.87%。
父のプレシャスカフェはCBC賞とシルクロードSを優勝し、高松宮記念3着。引退後は種牡馬入りをし、1世代10頭足らずの産駒を残して乗馬に転向しました。
母のイケノエメラルドはアラブダービー(笠松)やアラブ王冠(名古屋)、アラブギフ大賞典(笠松)などを制したアラブの女傑。母父のコノミテイオーは94楠賞全日本アラブ優駿(園田)を制覇。
遡っていくと、イナリトウザイやキタノトウザイ、カツラギセンプー、スマノダイドウ、タガミホマレなどなど……。ゴーディーにはアラブの名馬たちの血が流れています。
「血統表を見てサラ系とわかるだけで、うちが預からせて頂いているサラブレッドたちと何も変わりはないよ。ゴーディーだからと言って特別なことをしている訳ではないし、今は脚元を気にすることもない。持って生まれた天性の丈夫さがあるからこそ、ここまで長い間走ってくれていると思うよ。
普段から手のかからない優等生で本当にすごい馬。9歳とは言っても若々しくて元気だし、一走でも多く無事に走らせてあげたいね」(赤嶺調教師)。
今はアフター5スター賞に向けてトレーニングを続けているそうです。来年10歳も現役続行予定とのこと。
ゴーディーが走る今を見られること、すごくすごく貴重だなぁって心から思うんです。
サンタアニタトロフィー5年ぶりの制覇おめでとうございます。
ゴーディー(サラ系) 9歳牡馬
馬主 武仲勝様
生産 池添安雄様(日高町)
父 プレシャスカフェ、母 (アア)イケノエメラルド、母父 (アア)コノミテイオー
大井・赤嶺本浩厩舎