前開催に行われたスーパースプリントシリーズファイナルの習志野きらっとスプリント。先日もお伝えしたように、船橋の佐藤裕太厩舎所属のスアデラが本田正重騎手とのコンビで優勝しました。
裕太厩舎開業以来初の重賞制覇、裕太調教師にとっては騎手時代からも含めてのホースマン生活初のタイトル。そして、南関生え抜き馬として大きな期待をかけられてきたスアデラにとってもついにつかんだ肩掛けです。
全頭パドック↓
お尻の名前入りマーカーもすっかりお馴染みのいでたちになりましたね。
担当はナイキマドリードなどの舟山厩務員。
レース結果
レース動画
最近のスアデラは短距離路線に転向して連勝中でしたが、1000m戦は2歳時以来の挑戦で、どう対応できるか興味が注がれていました。しかし、そんな心配も無用、本当にすばらしい走りを見せてくれましたね。
好スタートを切ると二の脚も速く先手を取っていき、最後の直線に入るところでは本田騎手が後ろを確認するほど。後続との差もみるみるうちに離れていきました。2着に入った北海道のタイセイバンデットに6馬身差。勝ちタイムは1000m59秒0(良)。
スアデラの強さが光り、スアデラの短距離適性の高さをまざまざと見せつけた一戦になりました。船橋1000m戦はこれまで負けなしの3戦3勝。
いつもの重賞以上にたくさんの人たちがスアデラの前に集まっていたので、そんなおめでたい光景を。↓
本田騎手はジャパンダートダービーをヒガシウィルウィンとのコンビで優勝したばかり。
「これまで自分の不甲斐なさで勝つことができなくて、裕太さんの重賞初制覇を勝つことができて光栄です。
自分の中では2、3番手くらいに行ければと考えていましたがあまりにも速かったので、後続がくるのを待つくらいなら逃げようと切り替えました。道中もずっと手応えがよくて、追ったのは最後のひとハロンだけです。
スタートは出遅れたことがないし、スピードはあるけど引っかからないし、乗りやすくて頭のいい馬です。欠点がないですね。いい意味で緩さも残しつつ固まってきています」
スアデラ&裕太調教師、記念すべき最初の重賞口取り姿です。「いつもは遠くから見ていたので、やっとここに立つことができたと思いました。重賞の口取りはやっぱり違うものですね」(裕太調教師)。↓
裕太調教師は騎手時代に、アジュディミツオーやフリオーソなど多くの名馬たちの調教パートナーとして支えてきたことはあまりにも有名ですね。厩舎を開業して3年目で、ついに調教師として重賞初制覇。そして、騎手時代からも含め、ホースマン生活24年での重賞タイトル。
「最後は抜けていましたが、それでもゴールするまで、『まさしげ〜!』と叫びました。胸がいっぱいです。重賞を勝ちたいという思いは騎手になってからずっと思ってきたことで、ここまで本当に長かったです。一つも(重賞を)取れていない悔しさはずっとありましたが、それが今の肥やしにもなっていると思っています。夢が叶って、スアデラをはじめ関わってきた全ての皆さんに感謝しています。
スアデラは西村君(西村栄喜騎手)が調教に乗って力を借してくれているんです。レース直後に西村君と最初に握手ができてよかったです。何かの形で西村君にもお礼をしたいと思っています。
スアデラはうちの厩舎からデビューしてくれて、そんな生え抜き馬でタイトルを取れたことも本当にうれしいです。これから短距離のスターホースとして育てていきたいです。川島正行先生にも、これまでありがとうございますという気持ちを伝えたいです」(裕太調教師)。
裕太調教師が騎手時代を含めて、地道に真面目に誠実に取り組んできたことは、近くで見てきた人たちがみんな見てきたことです。だからこそ、裕太調教師を心から応援している人たちがたくさんいます。
どんなに頑張っても、努力をしても、どうにもならないことも多い世界……。
でも、こういう瞬間も待っているからこそ、頑張っていこうと、希望を与えれくれた1勝だったと思います。
習志野きらっとスプリント優勝おめでとうございます!
スアデラ 4歳牝馬
馬主 社台オーナーズクラブ様
生産 社台ファーム様(千歳)
父 ゴールドアリュール、母 マサノミネルバ、母父 ラムタラ
船橋・佐藤裕太厩舎
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