先日、NARグランプリ2022年の表彰馬・表彰者が発表されました。
さかのぼり、NARグランプリ2017の年度代表馬&3歳最優秀牡馬を受賞したのはヒガシウィルウィンでした。
ヒガシウィルウィンは2016年5月に門別競馬場の角川秀樹厩舎からデビューし、宮崎光行騎手とのコンビでサンライズCを優勝し、北海道2歳優駿は2着。
2017年1月からは船橋の佐藤賢二厩舎所属。森泰斗騎手を主戦にしてニューイヤーCを皮切りに京浜盃、東京ダービーを制覇。ジャパンダートダービーは森騎手負傷により本田正重騎手とのコンビで優勝。
2018年のサンタアニタトロフィーは古馬重賞制覇。その後は北海道に戻り、再び船橋に帰ってきてからは米谷康秀厩舎に所属。2020年8月からは岩手の菅原勲厩舎に移籍し、山本聡哉騎手とのコンビで岩手重賞5勝をあげました。
南関東時代の主戦だった森泰斗騎手にヒガシウィルウィンとのことを振り返って頂きました。
Qどんな馬でしたか?
Aずっと夢だったダービーを勝たせてもらった一生忘れない馬になると思います。ニューイヤーCと京浜盃を連勝して、羽田盃は2着でしたが、その後の東京ダービーとジャパンダートダービーも勝って、3歳の頃はJRAを含めても日本で有数の競走馬だったと思います。
ただ、小柄な馬(クラシックの頃は450キロ台)で数字以上に乗っていると小さくて、乗ったことのある人たちはみんな『これがヒガシウィルウィンなの?』と言っていました。そのぶん気持ちの強い馬でしたね。僕自身はジャパンダートダービーの時に骨折をして乗れなかったので(本田正重騎手が騎乗)、今振り返ればそれも含めて思い出深いです。
Q気持ちの強さはどんなところに感じていたのでしょうか?
A僕が印象深いのは京浜盃です。優勝インタビューでも言いましたが、直線を向いて『かわすぞ』という気持ちが強く伝わってきて、すごい仔だなと思いました。
体がひと回りもふた回りも大きくて、もうちょっと噛み合えば、古馬の交流重賞でもとは思いましたが、賢二先生、米谷(当時調教パートナーだった米谷調教師)、正重、秀島さん(担当厩務員)とみんなでやることは全部やってきたつもりなので悔いはないです。
Q東京ダービーはJRAから移籍してきた羽田盃馬キャプテンキング(現在は種牡馬)が出走し、のちに古馬重賞でも活躍するので、今振り返ってもハイレベルなダービーでしたね。
A僕がそう思っているだけかもしれませんが、地方競馬ファンがひとつになったというか、乗っていてもヒガシを応援している声がたくさん聞こえてきて、あのスタンドの雰囲気は今でも忘れられません。これもキャプテンキングがいたからこそで、それだけ盛り上がったと思います。
Qヒガシウィルウィンにメッセージをお願いします。
A種馬になれて良かったね。種馬になれる馬は少ないし選ばれた馬なので誇らしく思います。月並みな言葉ですが、いい仔が生まれて欲しいです。長く競走生活を送ったので、これからの馬生は楽しんで心穏やかに過ごして欲しいなって思います。会いに行きたいなぁと思いつつ今は忙しくて行けませんが、いつか僕の時間ができれば、必ず会いに行きたいです。
ヒガシウィルウィン
馬主 (株) MMC様
生産 グランド牧場様(新ひだか町)
父 サウスヴィグラス、母 プリモタイム、母の父 ブライアンズタイム
44戦15勝2着14回3着3回 重賞11勝 距離は幅広く1200mから2000mまでをこなしました。
現役を引退したヒガシウィルウィンは、北海道のイーストスタッドさん(浦河)で種牡馬生活をスタート。昨年10月入厩後は、今年2月からの種付けシーズンに向け準備を行ってきたそうです。
昨年、イーストスタッドさんにお送り頂いたヒガシウィルウィンの写真です。ありがとうございます。入厩した頃に書かせて頂いた記事はこちら。
イーストスタッドさんには、ヒガシウィルウィン以外にも、サブノジュニアやハッピースプリント、ルックスザットキルがいるので、地方競馬ファンにもたまりません( *´艸`)
今年から種牡馬生活をスタートさせるヒガシウィルウィンにも、たくさんの花嫁さんが集まりますように。
懐かしい動画も出てきました。南関東にいた頃、ヒガシくんと担当の秀島厩務員(*^^*)